初恋、そして初めての失恋を経験したNくんの話

「あ、これが失恋か。」初めてそう感じたのは中1の頃だったと思います。

 

初恋は保育園くらいだったと思います。そのころから大変惚れやすく、クラス替えのたびにクラスで一番のモテ男に恋していました。当時は大人しい性格のため、男子が苦手であまり話しかけることはできませんでした。

 

初めてちゃんと好きな人ができたのは小6のときです。Nくんは人気者グループに所属しておりましたが、彼自身は女子にかまってほしくて嫌がることをしてしまうタイプで人気者ではありませんでした。さらに勉強もスポーツも不得意で何の取柄もない彼ですが、私は小学生とは思えない彼の音楽の趣味に魅力を感じて好きになりました。私は趣味趣向にこだわりが強い人にとても魅力を感じる傾向があります。自分が知らないことについて熱心に語る人の姿を見るのが大好きです。男女ともに何か自分の中にアツいものがある人は素敵だと思います。だからNくんの音楽に対しアツい思いを持っているところを好きになりました。

 

小学生ながらにロックバンドをたくさん知っていた彼をかっこいいと思っていました。そこまでの知識はありませんが私も音楽が好きだったので、その共通点で私とNくんは少しだけ繋がっていました。教えてもらったバンドを聴いてみても私には良さがなんだかよく分かりませんでしたが…。彼が音楽好きというところを評価しているのは自分だけだろうと思いこっそり優越感に浸る毎日を過ごしていました。

 

同じ中学校へ入学し、同じクラスになることができました。彼はスクールカースト一軍のグループに入りました。私は下から2番目くらいのインキャラグループです。例外がいることも承知の上言いますが文化部に入部した時点で喪女人生が始まったと言っても過言ではないと思っています。(来世はダンス部に入りたい)

 

私はまじめに部活に励む一方、彼は部活をすぐに辞め、一軍グループの女子とも良い感じに仲良くし、楽しそうな日々を送っています。たまに音楽のことで話しかけてくれますが、あまり関わることはありませんでした。

 

そんなある日、怪しい現場を目撃します。

一軍グループの女子2人とNくんが廊下の端で話している。

私は何も思いませんでしたが、友達が「告ってるんちゃう」と言いました。

あんな人目に触れるとこで告白する?女子2人おるんおかしいやろ!友達、私が片思いしてること知ってるやろ!なんで冷静でいられるねん!

と思いましたが次の日には女子の1人とNくんが付き合ったという噂が流れました。

このときに私は「自分は恋愛できる身分じゃない」と思いました。明るくてかわいいギャルのみが恋愛する権利を保持していると思いました。自分から告白なんて絶対できないし、私なんかの恋心は実るものではないと思いました。

 

Nくんとその女の子は1年以内に別れ、中2になり新しい彼女ができました。私がただ自分の中にNくんへの想いをとどめている間に2人目の彼女ができました。自分の恋愛に何の希望も抱いていなかったので、ショックだったとは思いますが特に後悔も何もありませんでした。

 

彼に彼女ができても全く変わらない小学生の頃から続く私の片思いが終わる瞬間は一瞬でした。彼は一軍のグループに所属していましたが、その中で一番のいじられキャラになっていました。グループの中では一番イケてないポジションのようでした。中3の頃にはいじられが度を越して暴力が加わり、それによってNくんは泣いてしまったようです。一軍といってもほとんどの男の子は部活を頑張っていたので、問題になるほどの暴力事件は起こらない学校でした。そういうこともあり、泣いたという噂を聞いてなんだか気持ちが完全に冷めました。

子どもの恋心はその程度なのだと思います。しかしいま思えば私ひどいですね…(^▽^;)

 

こうして中3の中頃、気持ちが冷めて片思いが突然終わりました。

これはまだまだ序章に過ぎません。早く高校以降のことを書きたい(+_+)