嘘をつかれていたHさんの話

 

大学に入って早々、自分の恋愛する能力のなさを感じました。Aくんに失恋をしたのはまだ1回生の8月です。このときAくんのことを一番相談していたのはひとつ前の以下の記事にも出てきた、高校生のときに通っていた予備校でバイトをしていたイマドキの大学生の権化のようなHさん。 

 

jakushaa.hatenablog.com

 

Hさんに飲みに連れて行ってもらい(まだ19歳の私はソフトドリンク)、愚痴を聞いてもらいました。Hさんの見解では、大学に入学したばかりだったのでAくんにとって私はたくさん知り合った彼女候補の一人に過ぎなかったようです。なるほど。その選考に漏れたということなのですね。Hさんと私の家は4駅ほどの距離なので、ちょうど間くらいのお互い自転車で行ける距離の居酒屋でごはんを食べました。帰りは家まで送ってくれました。

 

実は大学受験あたりからAくんと知り合うまでの間、Hさんのことが気になっていました。受験前は、バイトの先生の中で一番頼りにしていて生徒の中でも私が一番勉強を教えてもらっていました。合格したときは予備校に電話番号を聞いて、直接報告をしました。Hさんには前の前の記事のTくんの相談も少ししていたし、入学当初、大学に馴染めなくて悩んでいるときもずっとLINEで相談をしていました。ふつうな自分とは正反対の大学生だけど、だからこそ頼りがいがあると思いました。でも21歳にして今まで10人以上と付き合ったことがあるほどのチャラ男、芋くさい私は恋愛対象として見られるわけがありませんでした。だからこそHさんのことを忘れるくらいたくさんの出会いがあることを期待して大学に入学しました。しかし見事な失恋をキメ、気持ちはHさんのもとに戻りました。

自分の容姿に自信がなく卑屈な私に対して、チャラ男のHさんは「かわいいやん」と下心全くなく言います。口説こうとしているわけではないと分かっていますが、男性からかわいいと言ってもらえたことがなかったのでドキドキしてしまいました。

ただの予備校バイトと生徒の関係なのに毎日LINEで連絡を取りました。何度もご飯に連れて行ってもくれました。会うと緊張して慣れてくるまでうまく話せないけど、LINEでは素直に話せました。「次いつご飯連れて行ってくれるんですか?」「早く会いたいです」そんなこともLINEでは言えました。

繰り返しますが、21歳にして今まで10人以上と付き合ったことがあるほどのチャラ男です。どう考えても彼女いるでしょう??何度も確認しました。「彼女いますか?」「浮いた話ないんですか?」答えはいつもNOです。高3の春休みから二回生の夏ごろまでの約1年半の間、何度も確認しましたが、答えはいつもNOでした。女の影が現れたら諦めようと思っていましたが、何度聞いてもこの答えだったのでずっと好きでいることができました。一回生の間、私はよく予備校に遊びに行き、後輩としゃべったり、Hさんや女性職員のS先生としゃべったりしていました。S先生は前の前の記事のTくんの相談などもしていたので仲が良いです。Hさんに、私とS先生は男運が悪そうと言われていじられたりして、3人でしゃべることも多かったです。一回生のクリスマス、バイトも遊びの予定もなかったのでなぜか私は予備校に行きました。今思えばいくら暇でもクリスマスに行くとこちゃう。そしてHさんとS先生と3人でご飯を食べて帰りました。一応好きな人と過ごせてよかったと思いました。

次の年、Hさんはなんと留年して5回生になりました。学費のためにバイトを増やさないといけなくなり、ご飯に連れて行ってくれる回数は減りました。また今までは全額奢ってくれていたのに、割り勘が増えました。割り勘は全然良いのですが、会える回数が減ったのは寂しかったです。誘っても「バイトやから」と言われることが増えたので気を使ってあまり誘わないようにしました。毎日LINEしていたのに自然と減っていきました。

「Hが画像を送信しました。」

ある夏の日、予備校の仲良かったメンバー+HさんとかS先生が入っているLINEグループに突然Hさんが何か画像を送ってきました。このLINEグループは特に頻繁に動いていたわけではないので、何かなと思い画像を開きました。

砂浜をバックにHさんとS先生の2ショット写真でした。

何が何だか分からなかったけど、手が震えだしました。

LINEでは他の子たちが「付き合ってんの?」「そうなんや、はよ言ってやー」とかリアクションをしていましたが、あまり驚いた様子ではありませんでした、私から見ても二人は仲良かったしお似合いだと思っていました。でも私はこの1年半の間何度もHさんに彼女がいないことを確認したから、「嘘をつかれた」という現実を受け入れることができませんでした。おそるおそる個人LINEをしました。なんと私たちが高校生のときから付き合っていたらしい。もはや私があなたに恋する前からだったかもしれない。時間の無駄すぎ。社員とバイトという関係だったから予備校関係者には隠そうと思っていたけど、私の気持ちに気付いていたから早く言わないと…って思っていたらしい。「誰か言わずに彼女おるって言ってくれたら良かったじゃないですか」って送ったら「それはごめん」。1年前、Aくんが彼女できたこと半月言ってくれなかったことをHさんに愚痴っていたのです。そのHさんは私に1年半もの間、嘘をつき続けたのです。

怒りをぶつけまくりました。

「時間の無駄やった」「気持ち知ってたのに最低」「知ってたらクリスマス行かんかったし、私ただの邪魔やん(笑)」「何回も確認したのに」

私の怒りを受け止め、「そうやな」「そんなことないよ」「ごめん」等Hさんはたくさん謝りましたが、何かのきっかけで逆ギレしてきました。そんな喧嘩のようなLINEを朝まで続けましたが怖くなってやめました。

それ以来一度も連絡を取ってないし携帯を変えてLINEの履歴が消え、連絡先も消えました。この経験から嘘をつかれることが一番怖くなりました。友達でも、小さな嘘でもつかれると信用できなくなりました。